ご飯を炊くときに失敗してしまうことはあるかと思います。
できあがったご飯がベチャベチャになってしまうか、反対に芯が残って固くなってしまうか…
その場合は水が多かったか、少なかったか、というのが主な理由です。
ですが、ベチャベチャな上に芯が残ってしまう…というケースがあります。
一体どういうことなのでしょうか…?
というわけで、今回は「ベチャベチャなのに芯が残った」という炊飯の失敗について解説します!
白米の場合…温度不足
考えられる1つ目のケースは、炊く時の温度が低かったというものです。
お米は高温で炊くことで中に水分が浸透し、柔らかくなります。
ざっくりいうと、熱を加えることでお米のデンプンの分子の間に隙間ができ、そこから内部に水が入るようになる、という仕組みです。
しかし炊く時の温度が足りないと水が中にまで浸透することができないので、表面だけが水を吸ってふやけてしまいます。
中に入る予定だった水まで表面が吸ってしまうので、外はベチャベチャ、中はカチカチという美味しさとは真逆の仕上がりになってしまうのです。
このケースの原因は、
というのが多いように感じます。
次回、しっかりとボタンを確認した上で炊飯し、成功すればそれでよし。同じような状況になってしまうようであれば炊飯器の寿命という可能性がありますね。
炊き込みご飯の場合…吸水がうまくいかなかった
もう一つのケースでは、炊き込みご飯を作るときに外ベチャ中カチになる場合があります。
ちょっとした手順の違いで仕上がりがかなり変わってしまうこともあり、原因も感覚的には発見しづらいものでもあります。
主な二つの原因を見てみましょう。
炊き込みご飯を先に混ぜてしまったケース
炊き込みご飯の正しい作り方は、具材はご飯の上に乗せただけの状態で炊く!です。
炊飯の時には水が熱湯になり、対流しながらすみずみに行き渡ることでお米全体を効率よく給水させることが肝心です。
しかし具材を混ぜ込んでしまうと、水の対流が妨げられて均等に水分が行き渡らない、ということになってしまいます。
結果、水分が届かない部分と余計に吸いすぎた部分とで差ができてしまうのです。
出汁や塩分などで水を吸えなくなったケース
出汁や塩分のような「味付け」のせいでご飯に水分が吸い込まれなくなることもあります。
お米はしょっぱい水は十分に吸収することができません。
感覚ではイマイチ納得しにくい部分なのですが、これは「浸透圧」によるもので、簡単にいうと薄い方から濃い方へ水が流れ出る現象です。
梅干しを作るときに塩漬けにして水分を出したり、パスタを茹でるときに塩を入れて水を吸収しすぎないようにするのと同じ作用ですね。
なので、味付けの前にお米に水を吸わせてやることがポイントです。
炊き込みご飯の場合は先に30分ほど真水につけて吸水させておいて、炊き始める直前に出汁や調味料で味付けをするようにしましょう。
ベチャ芯ご飯を復活させられるか?
では、ベチャベチャかつ芯が残ってしまったご飯を復活させることができるのでしょうか?
正直、確実に完璧なご飯に直せるかというとちょっと微妙です。。
ですが改善させることくらいなら可能性はあります。
芯が残った状態で食べるのは美味しさを別にしても、消化不良でお腹を壊す可能性もあるので避けましょう。
失敗したご飯をお皿に薄く広げ、ラップをかけずに5分ほど(状態によって変わります)レンジでチンしてみると、表面の水分は抜けて中までちゃんと火が通ったご飯に…なることもあります。
それでもイマイチな場合は、表面がカサカサならラップをして、など状況に合わせて少しずつレンジを試してください。
失敗するのは誰でもするもの!次は美味しくご飯が炊けますように!
ご飯の炊き方とは意外とデリケートなもので、些細な手違いによって大きく仕上がりが変わってしまうものです。
誰でも失敗してしまうことはありますので凹まず、一つ学びを得たと思って次回に活かしましょう!
我々のご先祖様たちも2000年をかけて失敗しながら美味しいご飯の炊き方を現代にまで伝えてくれたのですから。
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