「ミルキークイーン」というお米を知っていますか?
お米の銘柄で一番有名なのはおそらく「コシヒカリ」ですよね。ミルキークイーンは比較的最近になって普及してきた品種なので、昔からコシヒカリ一筋!という方にはあまり馴染みのないお米かもしれません。
しかし、私たち美・SOILの販売人気No. 1は、なにを隠そうこの「ミルキークイーン」なのです。
というわけで今回は新世代のお米の女王、ミルキークイーンについて解説します。
人気No. 1のミルキークイーンの味と特徴
お米なんてどれも大して違わないんじゃないの?
と、思われる方も多いかと思います。
じっさい、お米先進国の現代日本でまずいお米というものにそうそう出会うことはありません(笑)
お米を選ぶ基準というのはやっぱり好みになってしまうわけですが、それでもミルキークイーンはぜひとも一度は試していただきたいお米の一つ。
数ある美味しいお米の中でミルキークイーンの特徴はどういったものなのでしょうか。
モッチモチ食感の「低アミロース米」
お米は大きく分けてごはん用の「うるち米」とお餅用の「もち米」の二つに分けられますが、ミルキークイーンはうるち米の中でももち米に近い性質を持った「低アミロース米」に分類されます。
アミロースというのはお米のデンプンに含まれる成分で、この数値が低いほど粘り気が多くモチっとした食感になります。
通常のお米はアミロース比率は17〜23%ですが、ミルキークイーンは9〜12%と低い値となっています(生育条件によって多少変動します)。
ちなみにもち米のアミロース比率はほぼゼロです。
コシヒカリが18%くらいなので、それと比べてもミルキークイーンは約4割ほど低いわけですね。
優れた食味評価
農業と食品産業の研究機関である農研機構がミルキークイーンの食味評価データを発表しています。食味評価とはお米の美味しさを客観的にデータで表したものです。
銘柄 | 外観 | 粘り | 硬さ(柔らかさ) | 総合 |
---|---|---|---|---|
ミルキークイーン | 0.75 | 1.21 | 0.75 | 0.79 |
コシヒカリ | 0.54 | 0.33 | 0.17 | 0.38 |
日本晴 | 0.13 | -0.04 | 0.17 | -0.08 |
「日本晴」はコシヒカリ登場以前の日本の主要銘柄です
専門的なデータなので数値がわかりにくいですが、数値が高いほど優れている(硬さに関しては数値が高いほど柔らかい)と考えてOKです。
かつての最大生産量を誇った日本晴はおろか、現代の王様コシヒカリと比べてもミルキークイーンは優れた数値であることがわかります。
また、後で述べますがミルキークイーンは味の劣るお米や古いお米とブレンドすることで、それらの美味しさをアップさせるサポート的な特殊能力も持っているのです。
ミルキークイーンの誕生と歴史
さて、このちょっと不思議なミルキークイーンがどのようにして生まれたのか。
実は元々の品種はコシヒカリ。先ほど名前が出た農研機構にて粘りが強く美味しいお米を作る研究をしていた際、突然変異によって2つの個体が生まれます。
その2個体から作られたのが、このミルキークイーン。なんともドラマチックな誕生ですね!
この実験が行われたのが1986〜1987年のこと。その後試験栽培を経て1998年に水産農林332号として正式に品種登録されたので、お米としては若手の品種といえます。
試験の結果として、寒冷な気候にも強く北海道を除く全国での栽培が可能ですが、大きくなると稲が倒れやすいので収穫時期を適切にすることが求められます。
刈り取りは急がないといけないので大変です…
またいもち病にも弱いです。要するにデリケートな品種でしっかりと面倒を見てあげることが必要ということですね。
ミルキークイーンの美味しい食べ方
そんなデリケートで美味しいお姫様のようなミルキークイーン。どのようにして食べるのがいいのでしょうか。
もちろん普通に炊いて毎日の主食にするのはOK。モチモチ食感と口の中に広がる甘味が幸福感を刺激します。
さらにミルキークイーンの低アミロース米という特性を活かした美味しい食べ方もご紹介しましょう。
炊く時の水加減に注意
ミルキークイーンの特徴として、一般的なお米(コシヒカリなど)よりも元々お米に含まれている水分が多いことがあげられます。
なので炊飯の時には通常のお米よりも1割程度、水を減らして炊くのがちょうど良いです。
さらに無洗米の場合は一般精白米よりも水を多めにする必要があるので、ちょっとややこしいです。
それぞれのお米を炊く時の水量の目安を表にするとこんな感じです。
一般精白米の場合 | 無洗米の場合 | |
---|---|---|
ミルキークイーン | 180cc | 200cc |
コシヒカリ | 200cc | 225cc |
ややこしいですが、美・SOILオンラインショップで販売しているミルキークイーンの無洗米なら、プラスマイナスを差し引いて、炊飯器の内釜の1合ラインちょうどで合わせていただければ問題ないです。
逆にわかりやすいですね!
ミルキークイーンに適した食べ方
低アミロース米の特徴として、冷めても硬くなりにくいというのがあげられます。
冷めたご飯がカチカチに固くなって美味しくなくなってしまった経験はどなたでもあるかと思います。
これはご飯を炊いた時に吸収した水分が抜け、デンプンの濃度が上がって糊状に固まってしまうことが原因です。
しかしミルキークイーンは元々お米に含まれる水分が多いので、冷めても水分が抜けづらく固くなりにくいという特性があります。
このためおにぎりやお弁当など、炊いてから時間をおいて食べる料理との相性が抜群です。
冷凍したご飯をチンして温めた時も、通常のお米よりも炊き立てに近い感覚で食べることができます。ママさんたちに人気があるお米というのも納得ですね!
ミルキークイーンが苦手な食べ方
魅力たっぷりのミルキークイーンですが、その特性ゆえに苦手な調理法というのもあります。
チャーハンなど、お米のモチモチ感が邪魔をしてしまう場合があります。もっちり感のあるミルキークイーンでパラパラチャーハンを作るのは正直むずかしいです。
カレーライスもサクッとスプーンですくうのにも粘り気がちょっと邪魔をしてしまいます。もちろん味が悪くなるわけではないんですけどね。
あとはお寿司。お寿司のシャリは口の中でほろっとほどけるのが理想とされていますから、ミルキークイーンとの相性はよくないと言わざるを得ません。
まあ握り寿司はあまりご家庭で作られる方は少ないかもしれませんが…笑
他のお米とブレンドするのもおすすめ!
ミルキークイーンのおすすめの使い方の一つに、他のお米とのブレンドがあります。
もちろんミルキークイーン単体でも抜群に美味しいのですが、人によっては「粘りが強すぎる」と思われることがあるかもしれません。
そういう場合は一般的なお米と混ぜることで程よいモチモチ感に調整することもできます。
農研機構のデータによると、コシヒカリとのブレンドはミルキー75:コシヒカリ25の比率がもっとも評価が高くなっていますね。
>>参考データ:農研機構
また、水分が豊富なミルキークイーンを混ぜて炊くことで、やや古くなってパサパサのお米も美味しく復活させることができるのです。
ブレンドは少し上級者向けかもしれませんが、合わせる料理によって比率を調整できればもはやお米マイスターと呼べるかもしれませんね!
混ぜてもよし、単独でもよしの万能選手
というわけで、大人気のミルキークイーンについて解説してみました。
色々とむずかしいことも書いてしまいましたが、とりあえず私たちが言いたかったのは
美味しいから一度、食べてみてね!
っていうことです。
美・SOILのオンラインショップでは美味しいミルキークイーンの無洗米を使いやすい5kg単位で販売しています。
他のお米との食べ比べセットもご用意しておりますので、ぜひぜひご覧いただければと思います。
それでは!
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